鏡を見たときに、「毛穴が開いている」「こんなところにしみがあったっけ?」「小じわが増えてきたなぁ」なーんて思うことはありませんか?

「いつまでもきれいなお肌で過ごしたい」

そんな想いを叶えるために知っておきたい基礎知識をまとめていきます!

そもそもお肌が老化する原因って?

お肌を老化させる原因には、「外側から加わる刺激」と「内側から加わる刺激」があり、ざっくりまとめると次のような要素になります。

外側から加わる刺激
①紫外線とブルーライト
②乾燥
③摩擦刺激

内側から加わる刺激
①加齢
②酸素と活性酵素
③糖化(メイラード反応)
④ホルモンとストレス
⑤腸内環境

「外側から加わる刺激」は皆さんもよくご存じで、イメージしやすいのではないでしょうか。まずは、「外側から加わる刺激」について、改めてひも解いていこうと思います!

①紫外線

紫外線がもたらす老化反応といえば、「しみ」を思い浮かべる方が多いと思います。ですが、紫外線はシミのほかにも「しわ」や「たるみ」などの老けて見える原因も引き起こすのです。

では、老化症状を引き起こす紫外線にはどんな種類があるのか確認していきましょう。

UVC(波長200〜280nm)
地上に届く前(オゾンなどの大気層)に吸収され、地表に到達しません。(日焼けや老化反応に関係ないと考えていいです。)

UVB(波長280〜320nm):日焼け、しみの原因
お肌に届くと、表面(表皮)で吸収され、強いエネルギーでお肌にダメージを与えます。そのため、たくさん浴びるとすぐに赤くなり、日焼けによる炎症や色素沈着を引き起こします。
外出時やレジャー活動時には特に注意が必要です。UVBをブロックするためには、日焼け止めに表記されているSPF値を確認しましょう!
一方で、ビタミンDを合成するという大切な役割をもっているので、過剰な日焼け対策に注意!(骨がもろくなります)

UVA(波長320〜400nm):しみ、しわ、たるみの原因
ハリや弾力を産み出しているお肌の奥深く(真皮深層)にまで届き、肌の弾力をつくっている部分(コラーゲンやエラスチン)にダメージを与えます。そのため、しわやたるみも引き起こします。地表に届く紫外線の約9割を占めるといわれており、ゆっくり黒くなるため日焼けしていることに気づきにくいという特徴があります。
また、窓ガラスを通り抜けてしまうため、室内でも注意が必要です。UVAをブロックするためには、日焼け止めに表記されているPAを確認しましょう!

紫外線の中でもUVAとUVBが、しみ、しわ、たるみを引き起こすということですね。そしてもう一つ、紫外線のほかにも、お肌に老化反応を引き起こす光があります。それが、ブルーライトです。

ブルーライト(波長380~500nm)
ブルーライトは、目に見える光の中でも波長が短く、比較的強いエネルギーを持っています。紫外線と同様に、しみ、しわ、たるみなどを引き起こします。
パソコン、スマートフォンなどのLEDディスプレイ、LED照明に含まれており、日常生活でも身近な存在です。つまり、パソコンやスマートフォンを操作しているときにも老化は進んでいるということです。室内では、UVAだけではなくブルーライトの影響も受けているんですね。

簡単にまとめると、UVA、UVB、ブルーライトなどの光が、お肌の表面から奥深くまでのそれぞれの層に影響して、しみ、しわ、たるみを引き起こしている、ということです。

老化反応の約80%が紫外線による影響

米国皮膚科学会では、上記のように考えられています。また、「光老化」という言葉を耳にすることも多くなったと思います。
光老化とは、加齢による老化に加え、長期にわたって繰り返し日光を浴びることで起こる皮膚の老化現象のことをいいます。
つまり、しみ、しわ、たるみ=光老化ということですね。老化現象に光が与える影響の大きさが伺えますね。

私たちは日々「光」を浴びて生活しています。そのため、目には見えなくても光の影響をお肌に蓄積してしまい、その結果が老化反応としてお肌に現れてきてしまうのです。そして、一度生まれたしみ、しわ、たるみを改善することはとても大変です。だからこそ、普段からの対策がとても大切になってきます。

普段から紫外線やブルーライト対策をしておくことは、エイジングケアの基本中の基本ですね!

②乾燥

お肌の表面には、垢となって剥がれ落ちるのを待っている「角質層」があります。健康な角質層の表面には「皮脂膜」や「天然保湿因子(NMF)」「細胞間脂質」などの保湿因子が存在し、お肌の中の水分が逃げだすのを防いでくれています。しかし、何らかの理由で皮脂の分泌量や保湿因子が減少すると、水分が蒸発しやすくなり、水分量が減少してしまいます。
このように水分量が少なくなっている状態では、表皮が固くなり、しわやキメの乱れ、くすみが生じてしまいます。

そして、皮脂膜が存在し、角質層がしっかりと機能しているお肌は、紫外線や菌などの様々な刺激からお肌を守るバリア機能も果たしています。しかし、お肌が乾燥してしまうと、お肌を守るバリア機能も弱くなってしまいます。つまり、紫外線や摩擦などのダメージを受けやすくなってしまいます

③摩擦刺激

摩擦とは、物体同士が接しているときに、物体の動きに逆らうようにして働く力のことです。
では、皮膚に摩擦が加わることで、どのようなことが起こるのでしょうか?

  • 角層がはがれて乾燥しやすくなる
    角層がはがれすぎると、保湿因子も少なくなるため乾燥に繋がります。乾燥は、しわやキメの乱れ→くすみに繋がるんでしたね。また、角層がはがれすぎるということはターンオーバーの乱れにもつながります。上述したバリア機能の低下だけではなく、メラニンが蓄積しやすくなったり、ニキビができやすくなったりと様々な肌トラブルを招きやすくなります。
  • 肌を守ろうとしてメラニンが生成される
    メラニンは、ターンオーバーの乱れだけではなく、紫外線などの外部刺激から身体を守ろうすることでも生成されます。過剰なメラニンが蓄積するとシミになってしまいます。

悪循環ですね。

お肌に摩擦刺激を与える行動としては、マスクなどによるこすれだけではなく、洗顔や化粧水・日焼け止めの使用といった美肌を保つために行っている日々のスキンケアも含まれます。
ちりも積もれば山となる。日々の習慣ほど恐ろしいものはありません。正しい知識と正しいスキンケアを身に着けたいですね。

ここまで、「外側から加わる刺激」について見てきました。これだけでもとてもボリューミーですね。でも、私たちは普段これほどたくさんの「お肌を老化させる要因」にさらされて生活しているということです。
「内側から加わる刺激」はもっとボリューミーです。こちらは次の記事でまとめていきます!お楽しみに!