老化をもたらす「内側からの刺激」編

前回は老化をもたらす「外側からの刺激」についてまとめました。今回は「内側からの刺激」についてまとめていきます!

前回の記事でもお伝えした通り、老化をもたらす「内側からの刺激」には、以下のものがあげられます。

内側から加わる刺激
①加齢
②酸素と活性酵素
③糖化(メイラード反応)
④ホルモンとストレス
⑤腸内環境

「内側から加わる刺激」は「外側から加わる刺激」に比べ、イメージしにくいものもあるかと思います。ひとつずつ見ていきましょう!

①加齢

皆さんご存じの通り、年を重ねると細胞の働きが弱まってお肌の活性が低下し、次のような変化が起こります。

乾燥しやすくなる
 「外側から加わる刺激」でまとめたように、「水分量」「皮脂量」「天然保湿因子(NMF)」が乾燥に影響します。水分量は出生時、皮脂量や天然保湿因子(NMF)は20~30代をピークに加齢に伴い減少していくといわれています。
→「外側からの刺激」を受けやすくなり、シミやしわにつながります。

弾力が低下する
 真皮におけるコラーゲンやエラスチン、皮下組織における脂肪組織により、お肌の弾力が生み出されています。コラーゲンやエラスチン、脂肪組織も加齢とともに減少します。また、加齢により紫外線の影響を受けやすくなることで、コラーゲンやエラスチンは破壊されやすくなります。
→しわやたるみにつながります。

身体を守る機能が低下する 
 加齢などによる影響でターンオーバーが乱れると表皮のバリア機能が弱まり、外部刺激を受けやすくなります。また、紫外線から細胞の核を守ってくれるメラノサイトも年齢とともに減少する傾向があり、紫外線から身体を守る機能が低下します。
 ②でまとめる活性酸素は紫外線の影響により生成される一方で、活性酸素を取り除く酵素は30代をピークに減少するといわれており、年齢とともに活性酸素の影響を受けやすくなります。
→しみしわなどの美容面だけでなく、免疫力の低下や易疲労感につながります。       
                                                         など

上記のような加齢に伴う変化により、お肌は年齢とともにダメージを受けやすくなり、修復にも時間がかかるようになります。

②酸化と活性酸素

酸化とは、何らかの物質と酸素が結びつくことで起きる化学反応のことです。
人間の身体における酸化は活性酸素によって引きおこされ「体のサビ」とも呼ばれます。

▶活性酸素:大気中の酸素よりも活性化された酸素および関連分子のこと。様々な物質と反応しやすい性質を持ち、人間の身体では、細菌やウイルスから身体を守るという役割を持っています。

しかし、過剰な活性酵素は正常な細胞も壊してしまうといわれているため、人間の身体には活性酸素を取り除く酵素を作り出す仕組みも備わっています。この仕組みのことを「抗酸化防御機構」いい、活性酸素の産生を抑制したり、ダメージの修復や再生を促したりしているのです。

代表的な抗酸化防御機構
・内因性の抗酸化酵素:スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)、カタラーゼなど
・外因性の抗酸化物質:ビタミンC、ビタミンE、カロテノイド類、カテキン類など

何らかの理由により活性酸素が過剰になると、膠原繊維や弾性繊維の減少や、メラニン色素の増加を引き起こします。すると、お肌にしみ、しわ、たるみなどの老化反応をもたらします。

活性酸素を発生させ酸化をもたらす要因
・紫外線 ・放射線 ・大気汚染 ・タバコ ・薬剤 ・食生活 ・ストレス ・過度な運動

③糖化(メイラード反応)

糖化とは、タンパク質や脂質が糖と結びつく反応のことで、AGEs(糖化最終生成物)という老化を促す物質を作り出します。「体のコゲ」ともよばれます。糖化による反応には、次のようなものがあります。

・肌の弾力がなくなる(糖化により膠原繊維が破壊される)
・しみやくすみの原因となり、肌の透明感がなくなる(AGEsが皮膚の細胞に沈着する)
・髪のハリ・ツヤがなくなる(髪のたんぱく質が糖化する)
・内臓への影響として、動脈硬化、腎機能の低下、アルツハイマー型認知症のリスクなどがある

⇒糖化は、栄養バランスの乱れや、循環器系機能の低下とも関連があるとも言えます。
血液中に余分な糖分が存在すると起こりやすいため、急激に血糖値を上昇させないことが大切です。食事方法を工夫することで、高血糖を予防できます。

▶高血糖を防ぐ食事法
・低GI値の食品を選ぶ 
・食べる順番を工夫する(野菜から食べる)
・炭水化物(糖質)を食べ過ぎない      など

糖化と言われても自分の体でどの程度起こっているかわかりませんよね。そこで、自分でできる糖化度チェックをご紹介します。

セルフ糖化度チェック
▢ストレスが多い
▢運動はあまりしない
▢煙草を吸う、過去に吸っていた
▢アルコール類をよく飲む
▢飲酒後、麺類を食べる
▢つい食べ過ぎてしまう
▢早食いである
▢朝食は食べない
▢定食ではまずごはんから食べ始める
▢野菜はあまり食べない
▢パンや麺類をよく食べる
▢丼ものを食べる機会が多い
▢甘いもの(スイーツを)よく食べる
▢清涼飲料をよく飲む
▢スナック菓子をよく食べる

また、クリニックによっては、「体内糖化度検査」というAGEsの蓄積状況を測定する検査を取り入れているクリニックもあります。目に見えないものだからこそ、検査をして自分の体の状態を知っておくことは大切ですよね。

④ホルモンとストレス

ホルモンはホメオスタシス(環境変化に適応し体内環境を安定した状態に保つための防御機能)の一つであり、「内分泌系」にあてはまります。ホメオスタシスには、内分泌系、神経系、免疫系の3つがあり、脳によってコントロールされ、互いに関連しあうことで機能しています。しかし、なんらかのストレスが加わることで、脳からの指令が乱れ、ホメオスタシスが崩れて身体に様々な影響をもたらします。

ホルモン(内分泌系)が肌に与える影響

 ⇒ホルモンバランスが乱れることで、乾燥や弾力の低下、シミ・ニキビ・色素沈着など様々なお肌トラブルが引き起こってしまうのですね。では、ホルモンバランスの乱れを引き起こすストレスにはどんなものがあるか見ていきましょう。

ストレスとは、外部からの刺激などによって体の内部に生じる反応のことです。ストレスの原因となる外的刺激をストレッサーといい、これを含めてストレスと表現されることもあります。

ストレスの原因となるもの(厚生労働省eヘルスネットより)
物理的・化学的なもの:暑さ寒さや有害物質など
生理的なもの:病気や飢え・睡眠不足など
心理的・社会的なもの:職場や家庭における不安・緊張・恐怖・怒りなど

⇒普段使っているスキンケア用品や化粧品にお肌に合わないものや刺激が強いものはないか、熟眠感を得れているか、など普段の生活で見直せることはないか考えてみましょう。環境に対するストレスは簡単に取り除くことはできませんが、好きなことをする時間を作ったり、逆に何もせず一人でボーっとする時間を作ったりするなど、ストレスをためすぎないように工夫してみましょう!

⑤腸内環境とお肌

新型コロナウイルスが流行して以降「腸活」という言葉をよく耳にするようになったかと思います。腸内環境を改善すると免疫力が向上するといわれているからですね。実は腸内環境は、免疫力だけではなく、お肌の状態にも影響を与えます。腸内環境が悪化することでお肌に与える影響をみていきましょう!

腸の役割
腸は、食べ物に紛れているタンパク質・微生物・毒素などの有害物質が、体内に侵入しないように防ぐ役割を持っています。しかし、腸内環境が悪化すると、本来排出されるはずだった老廃物や有害物質が体内に取り込まれ、細胞に必要な栄養素を吸収する力が低下してしまします。だから、腸内環境が改善すると免疫力が向上するといわれているんですね。

そして、本来排出されるはずだった老廃物や有害物質が体内に取り込まれ、細胞に必要な栄養素を吸収する力が低下することで、体内に様々な悪影響を及ぼし、その一つとしてお肌トラブルがあるのです。

お肌に起こる反応
▶細胞に必要な栄養素を吸収する力が低下することで、十分な酸素・栄養素がお肌まで届かない
・ターンオーバーが乱れ、しみやくすみなどの原因となる。
・真皮でコラーゲンやエラスチンを十分に作り出せなくなり、しわやたるみの原因となる。

▶本来排出されるはずだった老廃物や有害物質が体内に取り込まれることで、老廃物・有害物質が血流にのって全身に運ばれる
・にきびなどとしてお肌に現れる。

⇒腸内環境が乱れることで、シミしわたるみやニキビなど様々な老化症状につながるのです。そして、腸内環境とお肌に関連があることを「肌腸相関」といいいます。美肌を保つポイントとして、腸内環境の改善にも注目してみてください!

まとめ

今回は、「内側から加わる刺激」として
①加齢
②酸素と活性酵素
③糖化(メイラード反応)
④ホルモンとストレス
⑤腸内環境
の5つをまとめました。

食生活の改善や日々の習慣の改善が美容への近道であることは、多くの方が知っていることだと思います。しかし、その理由として、体の内側では今回まとめてきたようなことが起こっていることは知らない方も多いはず。自分の抱える悩みの原因や、自分の生活習慣がもたらすリスクを知ることができれば、アプローチもしやすいと思います。

今回の記事を読むことで、新しい気づきを見つけてもらえたらとても嬉しいです!
ここまでお付き合いいただきありがとうございました♪